絵酔ダイアリー

水彩、パステル、スケッチ画と雑文

画材のお話し(水彩編)ーヴィクトリアンの水彩画

私の乏しい描画経験で言うのも僭越ですが、以下は独断的な意見なので、あくまでもご参考までにお読み下さい。

透明水彩は画材の中でも難しい方に入ると思います。
アクリルや油絵の様には修正がきかないので、計画性を必要とするものだと感じます。逆に水で滲む偶然性を生かした、岩崎ちひろの様なものも存在します。


それだけ奥が深く探求しがいのある画材です。それに、水で溶いて使う心地良さは、水資源の豊かな日本人のDNAではないかとも思います。

トールペイントの世界から「スーザンシーウィ水彩画」を知り、習うことになりました。ファインアートとは違い、クラフトと言うのが近いかもしれません。
今、大人の塗り絵が流行っていますが、その先駆け的なものだと思って下さい。
絵具、紙をはじめ道具類はスーザンさん考案のものを使って模写します。
模写から始めますが、水彩画の技術が身につくので自分で好きなものも描けるようになります。

今は絵具以外は自分の使い易いものを使っています。

スーザンさん流では、必ず最初に色見本を作って、色を覚える事から始まります。

全部で20色、人物はほとんど描かないのでベストな色合わせだと思っています。どれも発色が良く、使っていて癒される色です。

スーザンさんの絵具の赤色が特に気に入っています。カドミウムと名前にありますが、入ってはいない無害のヒュータイプの絵具です。

スーザンさんの絵具で描くと林檎が美味しく見える様な気がします。


パレット内の色は偶然できるものもあるので、洗わず、そこから色を拾って描くことも多いです。
絵具のチューブが開かなくなる事があるので、私は出来るだけパレットに出して二日ほど放置して固めて、固形水彩の様にして使っています。

一枚の絵で使うのは10色くらいです。


描き方の特徴であるアンギュラー筆は欠かせません。




スーザン流で私のお気に入り画材。
テクスチャーペーストです。チューブの先にチップを付けて生クリームの様に絞り出して使います。絵に立体感ができて面白い効果が出ます。

私が習い始めた頃はスーザン流ではファブリアーノの400gの紙だったのですが、最近アメリカ製の300gに変更になりました。以前の紙に慣れているので、今はワーグマンの350gと併用して使っています。
水張りはしていません。
波打ったら、裏に水を塗れば何とかなっています。それほど水を使った描き方をしないせいかもしれないです。

透明水彩独特な淡い色合いが好きなのですが、長期間、掛けていると退色する事が残念でした。

子どもの頃から玄関に掛かっていた水彩画がありました。それは父が画家(と言っても無名な父の知り合いの方です。父も自称で画号を持っていました)の方から貰った、ファンタジーな淡い色合いの水彩画でした。
絵好きの子どもだった私の為に「○○さんへ」のサインが入っていて私のお気に入りでした。
我が家の玄関を優しく飾ってくれていましたが、残念な事に50年後には色が飛んで白っぽくなってしまいました。

ある時、画材屋さんで新しいパステルを見つけました。ごく普通のパステルの一種類だと思い、5色くらい買いました。
その時はパステルとしては使いにくい印象で、少し使ってお蔵入り状態でした。
数年後、それが水彩絵具としての方が使いやすい事がわかり、徐々に買い足していき、最終的には日本で売っている全24色が揃いました。それが今使っている「インクテンスブロック 」です。

これも半分に折って、100均の筆箱に収納しています。


乾くと完全に耐水性になり、下の色が溶けません。ほとんど退色しない絵具だとメーカーのパンフレットにはあります。
ただ、ソフトパステル以上に折れやすく、パステル的な使い方をする時は専用のカバーをすれば多少防げます。
数年前には店頭で買えたのですが、今は見かけないので鉛筆用のカバーを切って代わりにしています。

このブログのスーザンシーウィ水彩画以外のオリジナル「水彩画」は全て「インクテンスブロック」 で描いています。

透明水彩とは違う種類の絵具なので、今もまだ試行錯誤しながら使っています。
結構筆跡が残りますし、粒子もスーザン絵具よりも荒いです。
言葉にすると、パステル的な使い方ができる、アクリル絵具に近い、透明感のある画材と言いましょうか。
ただ、水彩に比べると筆が傷みやすいです。
退色しない安心感があるので、パステルなどと組み合わせて使っていければと思っています。

一色一色にそれが生まれた歴史の重みを感じ、感謝を込めて創作できれば、と思います。

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赤毛のアンと同時代、ヴィクトリアンの水彩画。私の宝物の一冊です。
「ヴィクトリアンの花詩集」
アンにも良く引用されるテニソンやワーズワースの詩、ファニー自作の詩も載っています。花の絵だけでなく、水彩で描かれた装飾、カリグラフィーも美しく、頁中にヴィクトリアンの甘い雰囲気が溢れています。










「花の上にしばしうつろふ夕づく日
入るともなしに影消えにけり」(永福門院)




長々とお付き合い下さりありがとうございます😊

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